概要

概要

ご挨拶
一般財団法人 世界防災フォーラム代表理事 小野裕一

皆様は防災にどんなイメージをお持ちでしょうか? 「しなければならない、面白くない、灰色」といった、固いイメージをお持ちではないでしょうか?

このようなネガティブなイメージを取り払い、 専門家だけでなく世界中の市民の方に防災について興味を持ってもらえるような活動を広げたいと考え、一般財団法人 世界防災フォーラムを立ち上げました。 東日本大震災では、2万人近くの人が犠牲になり、その犠牲者と繋がっていた何万、何十万以上の人たちも耐え難い離別の苦しみを味わうことになりました。二度とこのような悲しいことが起こらないよう、私たちはこれからも「BOSAI」を世界に広げる活動に尽力して参ります。

ぜひ多くの方にWorld BOSAI Forum 2023においでいただき、防災について議論し、学び、そして世界に広げていただければと思います。

小野裕一

地理学博士。専門は気候学、国際防災政策。世界気象機関(WMO・ジュネーブ)、国連国際防災戦略(UNISDR・ジュネーブ・ボン)、国連アジア太平洋経済社会理事会(ESCAP・バンコク)で国際防災政策立案に従事。2012年に東北大学災害科学国際研究所の教授に就任。災害統計グローバルセンター長を兼務。第1回世界防災フォーラムの事務局長を務め、2018年に一般財団法人 世界防災フォーラムを設立し代表理事に就任。

小野裕一 サイン

キャッチフレーズ

東北から仙台防災枠組実施の後半戦を展望する

 

世界防災フォーラムについて

世界防災フォーラムは、東日本大震災を経験した東北の地で、災害で悲しむ人々をこれ以上増やしたくないという願いを込めて始まりました。

2015年、仙台にて開催された第3回国連防災世界会議で、防災に関わる取り組みの指針である仙台防災枠組が策定されました。仙台防災枠組では、防災投資の重要性や、「より良い復興」などの日本の推進する考え方も多く取り入れられています。今後、仙台防災枠組の実施を推進することは、防災分野で世界をリードしてきた日本にとっての責務と言えるでしょう。さらに2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災から復興への過程における日本・東北の活動は、世界から大きな関心が寄せられています。

一方、これまで、防災に関する国際会議は、国連が主体のもの、学術的な会議など世界各地で多様なイベントが実施されていますが、災害による被害を減らす具体的な解決策に着目、情報共有し、議論を行うことができる国際的な「場」はありませんでした。

そこで、災害リスク削減の解決策を、国内外、産官学民さまざまな立場から提案し、互いに学びあい、新たな価値を創造し、仙台防災枠組みを推進していく「場」をこの仙台の地に立ち上げることにしました。それが「世界防災フォーラム」です。

BOSAI

防災は、事前の災害対策、発災後の緊急対応、さらに復旧・復興の段階を含めた包括的な取り組みを指すことのできる言葉です。日本語の防災を「BOSAI」と英語化することで、防災の考え方を、世界各国の政策や社会・文化に浸透させること(防災の主流化)を目指します。

第1回世界防災フォーラム(2017)では、仙台市や東北大学が中心となり、多様な関係者(国連、国際機関、政府、民間企業、メディア、NGO・市民団体、大学・研究所)が一同に介し、災害を減らす具体的な解決策を持ち寄り、情報を共有・議論しました。また新たな連携などを生み出すフィールドづくりを推進しました。

第2回目の世界防災フォーラム(2019)では、仙台防災枠組2015-2030におけるグローバルターゲットE(2020年までに国家・地方の防災戦略を有する国家数を大幅に増やす)の達成のための議論がなされました。よりよい復興とは何か、心の復興とは何か、また、近年深刻化する気候変動による災害にどのように対処していけばよいか、さらに、AIやIoT技術などの先進技術の防災への応用などの議論した成果を世界に発信しました。

そして、第3回は以下の2点にフォーカスをします。
1点目は、民間セクターおよび若年層により積極的に参画してもらうことです。2点目は、いくつかテーマを決めて、特に統合的・ 学際的なアプローチに関する企画度の高いセッションを行い、参加者の増加と交流を促すことです。 世界防災フォーラムとしての防災の具体的な解決策を産官学民の対話の中から、女性や若者の視点を大切にし、世界に向けて情報発信してまいります。

仙台

宮城県仙台市

開催概要

会議名称 World BOSAI Forum/防災ダボス会議@仙台2023
(英文 World BOSAI Forum 2023/IDRC 2023 in SENDAI)
開催日程 2023年3月10日(金)~12日(日)
会場 仙台国際センター
〒980-0856 仙台市青葉区青葉山無番地
主催 WBF国内実行委員会及びWBF国際実行委員会
後援 内閣府、復興庁、外務省、文部科学省、国土交通省、青森県、岩手県、福島県、毎日新聞社 仙台支局、朝日新聞 仙台総局、産経新聞 仙台支局、読売新聞 東北総局、NHK 仙台放送局、(株)宮城テレビ放送、tbc東北放送、仙台放送、東日本放送、エフエム仙台
想定参加者 4500名程度(研究機関、国際機関、政府機関、企業、団体、NGO等の国内外の防災に関する専門家等)、市民、学生

過去開催のフォーラムの様子

  • 過去開催のフォーラムの様子01
  • 過去開催のフォーラムの様子02
  • 過去開催のフォーラムの様子03
  • 過去開催のフォーラムの様子04
  • 過去開催のフォーラムの様子05
  • 過去開催のフォーラムの様子06
  • 過去開催のフォーラムの様子07
  • 過去開催のフォーラムの様子08
  • 過去開催のフォーラムの様子09
  • 過去開催のフォーラムの様子10

実施体制

WBF国内実行委員会 実施体制図

国際諮問委員会

Nombulelo Kitsepile Ngulube 京都大学
Laila Kabir バングラデシュ防災センタ ー (BDPC) マネージャー
Jihyeon Park JHSUSTAIN 創業者兼 CEO
Feng Shuxian 明治大学
竹谷 公男 独立行政法人国際協力機構 (JICA) 防災分野特別顧問
西川 智 名古屋大学減災連携研究センター 教授
Thomas Schmidlin ケント州立大学 Department of Geography 教授
Hizir Sofyan シャクアラ大学
小野裕一 東北大学災害科学国際研究所 教授

ポスター

ポスターに描かれている5人の人物は、異なった肌の色や宗教、バックグラウンドを持った人々が、防災という一つの目的のために心を合わせ、知識を持ち寄り、世界へと発信する様子を表しています。

またポスターの下部では、人々の暮らしと、それと密接に関わり、常に私たちに大きな影響を与える自然が描写されています。自然と人々の営みが調和し、誰も災害で苦しむことのない社会を世界防災フォーラムは目指していきます。

ポスターデザイン:小高樹生

WBF2023ポスター

本フォーラムは、防災に対する、多くの研究や技術、また経験が、人々の間に共有され、世界にひろがるための礎となることを目指しています。

このロゴはそれを象徴する「防災のヴィジョンを共有する知のしるし」というイメージで制作いたしました。多様な人々が、ひとつの「テーブル」につどい、考え、話し合い、創造する様子を表現しています。

マークである4色の図形は、産官学民の4つと、「仙台防災枠組」の4つの優先行動を表しています。ここでの柔軟な議論からうまれる、クリエイティブなアイディアがこれからの未来に貢献するものと考えます。

それでは多くの方に参加いただきますようお願いいたします。

ロゴデザイン: 株式会社ナナイロ 佐藤悠

WBFロゴ

公式キャラクターおのくん

世界防災フォーラムにはさりげなく、おのくんが登場します。

おのくんは、靴下に詰め物をして編んだかわいいぬいぐるみですが、おのくんの起源は1930年代にアメリカから発生した世界恐慌にまで遡ることができるそうです。

多くの人が困窮して子供におもちゃを買うことができなかった中で、一人のお母さんが使い古された靴下にぼろきれを詰めて縫い合わせて作ったのが、「ソックモンキー」の始まりと言われています。

このアイデアが2011年の東北の震災で被災し避難所にいた東松島の陸前小野の主婦たちの心をとらえ、和製ソックモンキーのおのくんが誕生したのだそうです。

被災した主婦たちは、自分たちで何かしたかったという思いが強くなっていったんだそうです。

この主婦たちを世界防災フォーラムを運営する小野君が訪問し、おのくん親善大使に任命していただきました。

世界防災フォーラムでは、「めんどくしぇー」が口癖のおのくんに配慮して、ゆるキャラのような形ではなく、さりげなく登場させていただきますのでよろしくお願いいたします。

WBFロゴ