2022年9月28日
バングラデシュは高潮や洪水の被害が頻発し、災害に対して非常に脆弱な国のひとつです。数多くの災害被害軽減のプロジェクトが実施されていますが、その多くは高潮や洪水に対するプロジェクトがほとんどです。一方で、バングラデシュはトルネードによる人的被害も発生する国ですが、その実態は解明されておらず、防災対策もほとんど手つかずのままとなっています。
そこで、東北大学災害科学国際研究所が実施するバングラデシュ突風被害災害軽減プロジェクト(支援:ウェザーニューズ財団)に世界防災フォーラムから小野代表理事・坂本副事務局長が参画いたしました。
2022年7月20日に実施されたワークショップでは、産官学民連携として現地の国・防災担当者、大学、NGO、地域住民が一同に介し、突風被害に対する対策を議論いたしました。
その後、対策の一環として試験運用しているミニシェルタールームの活用状況や地域住民との対話を行いました。 また、バングラデシュ気象局を訪問した際、トルネードが発生した連絡が入り、急遽翌日現地踏査を行いました。
すると、二日連続でトルネードが発生しました。水上に発生したウォータースパウトであり、幸いにも甚大な被害は発生しませんでした。
このように、甚大な被害がいつ発生してもおかしくない状況であると改めて認識いたしました。世界防災フォーラムでは継続してこのプロジェクトに従事し、バングラデシュの突風被害軽減に向けた取組みを推進してまいります。