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防災ニュース

border iconなぜ仙台から世界へ 防災を発信するの?​

2024年6月12日

 

日本では常識的な防災の考え方は、世界ではまだ一般的ではありません。

日本の防災の考え方や経験を伝えることが多くの人の助けになります。特に仙台防災枠組は日本の防災の考え方をよく反映しているので、これを世界に伝えていくことには大きな意味があります。
 

世界防災フォーラムは、仙台防災枠組に込められた防災の考え方を仙台から世界に発信することで、災害で悲しむ人をへらすこと、東北を防災発信のメッカとして世界にアピールしたいと考えています。

 

仙台防災枠組ができるまで

これまで世界の国々、特に発展途上国では多くの災害の被害を受けてきました。日本以外の先進国、特に欧州では災害が少なく、また水害の多いところに都市ができにくい歴史と文化があったため、防災への投資はそれほど行われませんでした。
 
こうした国々にとっては、災害発生後の人道支援がメインの活動でした。しかし2004年のスマトラ島沖地震で、多くの欧州からの旅行客が津波の犠牲になったことから、兵庫でおこなわれた第2回国連世界防災会議が注目されることになりました。
 
この会議で注目があつまったのが、早期警報システムです。2004年の地震では津波警報システムの整備が不十分だったことから、多くの犠牲者を出しました。そこで、まずは命を救うためにどうしたらよいかが焦点になったのです。
 
2011年3月11日に発生した東日本大震災では概ね早期警報が機能し、浸水域の住民避難率は97%に達しました。ところが家や街は大きな被害にあい、生活や経済が破壊されました。命が助かっても、生業がなくては生きていくのは大変なことです。
 
そこでソフトとハードを組み合わせた多重防御の考え方が取り入れられました。ハードである防潮堤は財産を守ることも考えて築かれました。日本の防災は命と財産を守ることを基調としているのです。
 
東日本大震災で「防災」や「より良い復興」の大切さを改めて実感した日本は、世界にこれらの考え方を伝えることに尽力しています。防災とは人道(≒災害対応)だけではなく開発(≒まちづくり)の問題です。
 
東日本大震災から4年後の2015年、防災の最先端を行く東北・仙台の地で第3回国連防災世界会議が開催されました。そして誕生したのが仙台防災枠組です。
 
このように東日本大震災を経験した東北は、この13年間に防災力を強化するとともに、世界に向けて防災を発信し続けているのです。 

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