2024年7月3日
6/16~6/21、姫路にて「Understanding Risk Global Forum 2024」が開催され、世界防災フォーラムは五日間の展示とひとつのセッションに参加しました。
UR24 は世界銀行が主催する防災イベントです。2010 年に設立された Understanding Risk (UR) は、災害リスク情報の作成・伝達、および回復力向上の専門家による国際的なコミュニティです。
今回参加したUR24には135か国、700以上の組織から防災の専門家が参加しました。会場にはほとんど日本の方はいらっしゃいませんでした。ところが世界防災フォーラムの開催案内を片手に「仙台を知っていますか?」とたずねると、「仙台防災枠組があるのに知らないはずないでしょ」とほとんどの方が仙台のことをご存知でした。
仙台防災枠組と仙台のことが広く海外の専門家にも知られていることを感じ、とても嬉しかったです。この春に参加した仙台防災未来フォーラムでは、仙台防災枠組のことを知らない方がほとんどだったからです。
仙台防災未来フォーラムは仙台で開催されている市民むけの防災イベントです。仙台で開催され、仙台市民が来場するイベントだったのですが、仙台の名を冠する防災枠組を知らない方が多かったのは以外でした。
仙台防災枠組は専門用語にとどまっているということなのでしょうか。ふと考えてみると、仙台防災枠組は市民生活に関係ないように思われました。
仙台防災枠組のゴールの一つを例にあげると、「2030年までに、世界の被災者数を大幅に減少する」というものがあります。
仙台防災枠組の中に“世界の”“国の”といった言葉が頻出するのは、仙台防災枠組が”国連の場で”定められた”世界”のゴールだからです。なるほど、市民生活からは程遠いスケール感です。
しかし”国連の場で”定められた”世界”のゴールだからといって、必ずしも身近な言葉にならないということはないはずです。SDGs、という言葉が日本社会に浸透しているからです。 SDGsもまた、 ”国連の場で”定められた”世界”のゴールです。
人間と地球、そして 繁栄のための行動計画”という壮大なスケールをもつ言葉が民間企業のプレスリリースやスーパーの商品に貼り付けられている場面に出くわすと、仙台防災枠組もこうあってほしいと考えてしまいます。
折角日本開催の会議で合意された目標ですから、SDGsと同じくらい身近な言葉になることを目指して、これからも発信や繋がりを強化していきたいと思います。
今後とも世界防災フォーラムをよろしくお願いいたします。