World BOSAI Walk Tohoku +10
東日本大震災から10年目の節目である2021年に、東北の「より良い復興(Build Back Better)」の取り組みを世界中に発信するためのウォークイベントです。
世界防災プロジェクト
世界防災フォーラムでは、定期的に開催されるWorld BOSAI Forumの活動に加えて、いくつかのプロジェクト、「世界防災プロジェクト」を行います。これらの選抜されたプロジェクトは、世界防災フォーラムが行うべきかどうかを慎重に審査した上で理事会にも諮って決めました。成果については、World BOSAI Forumの場で定期的に発表されます。
世界防災プロジェクト1:世界防災関連博物館のネットワーク構築支援
市民が防災を身近に感じられる博物館作りの支援を行います。楽しみながら防災を学べる場所として、博物館は非常に重要な施設であると考えます。ところが、日本はおろか世界中の防災関連博物館のリストさえ存在しないのが現状です。アメリカ・ハワイの津波博物館、テキサスのハリケーン博物館、インドネシア・アチェの津波博物館、タイ・プーケットの津波博物館、スリランカのコミュニテウィーが運営する津波博物館、中国のウェンチェンの地震の博物館、そして日本にたくさんある防災関連博物館。
まず、これらのリストを作って公開し、お互いに連携できるような博物館どうしの緩やかなネットワークを構築します。博物館どうしでコミュニケーションの場や、展示物をバーチャルに共有できるような仕組みを作り、市民の方にとってより親しみやすい博物館作りを支援することで「B O S A I」の啓蒙を図ります。


世界防災プロジェクト2:グローバル災害統計データベース構築支援
防災・減災・復興の考え方を世界各国の政策や社会・文化に浸透させるためには、災害や経済等に与える影響を、一般的にわかりやすい形で示す必要があります。特に仙台防災枠組みのグローバルターゲット達成のために、各国が整備する災害被害統計とリンクした東北大学災害科学国際研究所に設置された災害統計グローバル統計センターの活動を支援し、その成果を報告書という形で定期的に発表してまいります。

世界防災プロジェクト3:途上国の災害リスクの軽減プロジェクト(バングラデッシュのトルネード災害の軽減)
バングラデッシュのトルネードは、サイクロンや洪水の影に隠れています。実際には、米国よりも多くの犠牲者を出していながら、その実態は解明されていません。そのためトルネードの防災対策もほとんど手つかずのままです。結果として、日本の人口よりも多い人たちがトルネードの高いリスクに晒されています。1989年には世界最悪のトルネードが1300人の命を一瞬のうちに奪いました。サイクロン(台風)が数日前からモニターできるのと違って、トルネードは神出鬼没で予測が難しい現象です。年間平均100名以上の犠牲者が出ていますが、人々が多く暮らすトタン屋根の住宅は紙のように巻き上げられ、その中を巨大なカミソリと化したトタンが新幹線よりも高速で住民に襲いかかり、或いは住民自身が飛翔体となってしまいます。まずバングラデシュを取り掛かりにB O S A Iの理念を広げる実践を図ってまいります。
世界防災フォーラムでは、バングラデッシュの気象庁、バングラデッシュ防災センター、世界風工学会等と連携し、ICTを駆使したトルネードの警報システムの導入と住民が命を守ることを可能にするトルネード・シェルターの普及を目指したプロジェクトに取り組んでまいります。